命をつなぐ食をつくる 栽培工学研究会

美ヶ原ベリー園の宮下和美さんが、自らの無化学肥料、無農薬栽培の実践を体系化した、栽培工学研究会を去る2月25日に立ち上げました。種もみの発芽や発酵の仕組みの素、「酵素」を主体にして話は展開していきました。酵素とは「色々な反応を触媒するタンパク質」ですから、豆と米が味噌に変化するのも酵素の力です。タンパク質、デンプン→酵素→アミノ酸、ブドウ糖は生命活動の根幹というわけです。当然ながら「生命」とは何か、「タンパク質」はどこから生まれてきたのか、私たちは何を食べどう生きるべきなのか、といった議論になりました。合成化学物質にまみれた現代生活に対し田んぼから警鐘を鳴らすことを宮下さんは続けている。

自らの味噌や米作りを科学することは大切です。微細な世界に入れば入るほど、核の部分が見えてその成り立ちが分かる。同時に科学と並行しながら「書を捨てよ、町へ出よう」ではないが、まいみそのを持って町に売りに出れば、きっとお客さんが味噌とは何かを教えてくれるだろうし学ぶことも多いだろう。